マツダ車へ搭載のマツダコネクト(マツコネ)は、走行中のナビ・TV・DVD操作は本来禁止されている。
例えば、ナビは車速に反応して幾つかの操作ボタンがグレーアウトしたり、TV&DVDはブレーキレバーに反応して画面が消えて音声だけになる。
これは勿論、安全運転への配慮だからマツダ車のみならず他社もずいぶん前からそういう仕様であるものの、カーショップなどではその解除装置なるものが販売されている。
しかし、助手席からナビを操作してもらったり、緊急地震速報を受信したいとかTVがないと退屈だとか色々と解除要求が出てくる。
解除方法を調べると
これらの行為は、すべて自己責任だ。場合によっては事故の起点になったり、復旧するのにお金がかかったりする。
- ブレーキレバーをほんの少し(1ノッチ程度)浮かす
- カーショップの各車用の解除装置を使う
- マツコネをサービスモードおよび外部PCによりハッキングして解除コードを埋込む
- パッチアプリを使いマツコネへ解除コードを埋め込む
これまで(3)の方法では、特殊なボタン操作でサービスモードにしたり、外部PCやPDAとを接続するようにしたりと、やたら手間がかかる方法でネットにも成功体験や失敗談が溢れている。
(4)の方法は海外で開発されている All-In-One-tweaks(AIO)というアプリにより、USBを使って解除コードを埋め込むというもの。
能書きはこれくらいにして、(4)の方法で実際にデミオ搭載のマツコネを解除してみた。
これから先の手法は自己の責任においてやること。結果についての問い合わせやいかなる責任を負わないものとする。
1.USBメモリを準備する
FATフォーマット(Windowsなどで普通にフォーマット)した128MB以上のUSBメモリを準備する。2.AIOをダウンロード、解凍する
AIOをPCへダウロードする。当然解凍もしておく。今なら多分Ver1.46※AIOはWindows 専用アプリです。私はWindows10でokでした。
PC上でZIPファイルを解凍すること。
AIOは2016-10-16時点でVer1.50
AIO - All-In-One tweaks
3.TV&DVDのオプションを取りつけてない人は4.へ
解凍したフォルダを覗いて、’choose’フォルダー内’02_01i.txt’ファイルの5行目に次のスクリプトをそのままコピペする。※事前にWindows側の設定で隠しファイルが見えるようにしておかないと必要なファイルが見えない。
# TV用コード
dbus-send --address=unix:path=/tmp/dbus_service_socket --type=method_call --dest=com.jci.vbs.diag /com/jci/vbs/diag com.jci.vbs.diag.Routine_Request byte:15 uint16:65535
# DVD用コード
dbus-send --address=unix:path=/tmp/dbus_hmi_socket /com/jci/testdiag com.jci.testdiag.DVD_SpeedRestriction_Enable boolean:false
4.PC側でUSBメモリに書き込む
USBメモリをPCに挿入して、’choose.cmd’をダブルクリック。※ウイルスチェッカーによっては、ウイルス混入の疑いの表示がされることが報告されていますが誤検出と思われる。
メニューが表示されるので、以下キーボードでの操作。’A’を押してEnter→’0’を押してEnter→’y’を押してEnter。
画面を見ると保存先のUSBメモリのドライブが示されているので、F:ドライブなら’F’を押してEnter。
これでUSBメモリに書き込み終了、PCからUSBを取り外す。
5.マツコネへのセットアップ
まだUSBは差し込まない。さて、いよいよ車のエンジンをスタートしてマツコネを起動する。暫く安定するまで待つ。(数分程度)
マツコネの画面はどこでもいいが、ホーム画面が素直だろう。
では、先ほど作業したUSBを差し込む。USBの選択などしなくていい。すぐには、画面は反応しない。
このまま3分程度待つと現在のVersionを表示してインストールするか聞いてくるので、’YES-GO ON’をタッチする。
※USBを挿入して3分では出ないこともある。10分は待つ覚悟で取り掛かる 。
途中で、画面にメッセージが出るがそのまま待つと、rebootするか聞いてくるので’OK’をタッチ。
再起動すれば、USBを抜いてすべての作業完了。
追記:DVDのみ解除できない場合、もう一度一連の工程をやって最後のrebootするか聞いてきたときに'Cancel'する。
※Ver56およびVer59でも上手くいったとのコメントが寄せられているので、作業が心配の方は下の寄せられたコメントをご覧になってください。
関連記事
マツコネにspeedometerをインストールしてみた
デミオ バックカメラ取付
デミオDJ3FSハンドルがカクカクする
参考にした記事
MAZDA-CONECT FORUM ハッキング・改造
MAZDA3REVOLUTION
エコカー家電ブログ